13122703

インクジェットプリンターに使われているインクは、染料インクと顔料インクの二種類のインクがあります。それぞれのインクの特徴や、メリット・デメリットをまとめてみました。

染料インク

染料インクの特徴 絵の具に例えると水性絵の具。紙に染みこみます。

染料インクは染料がインク溶剤の中に溶けこんでいますので、インクは紙の中に染み込みます。

メリット

  • 色の再現度が高く、色調や発色が繊細。
  • 光沢感がある。
  • 写真が綺麗に印刷出来る。

デメリット

  • 乾燥に時間がかかる。
  • 滲みやすい。
  • 耐水性に劣る。
  • 光や空気に触れていると色が劣化しやすい。

染料インクは、インクジェットプリンター用のインクとして初期から登場したインクで、今も広く使われています。

顔料・染料の表記が無い互換インクの場合は、一般的には染料インクが使われている事が多いです。

顔料インク

顔料インクの特徴 絵の具に例えると油絵用絵の具。紙の表面で定着します。

顔料インクは顔料がインク溶剤の中では溶けずに、細かい粒子となって残っています。その為、インクは紙の中に染み込まずに表面に定着します。

メリット

  • 色がくっきり出て、滲みが少ない。
  • 色の安定が早く、速乾性がある。
  • 耐水性・耐光性・耐オゾン性に優れている。

デメリット

  • 繊細な色の表現力に劣る。
  • プリンターのノズルで目詰まりしやすい。
  • 紙の表面に定着するので、こすれ等に弱い。

顔料インクは文字印刷に強い

顔料インクは、文字がくっきり印刷されるので、ビジネス用途に向いています。その為、オフィス向け用のプリンターの場合は、顔料インクが採用されている機種が多いです。

プリンターによっては、ブラックのみ顔料インクを採用して、他のカラーは顔料インクと、両方のインクが搭載されているタイプもあります。

写真は染料インク?

ハイエンドプリンターは顔料インクタイプが多い

写真を印刷する場合は、一般的には染料インクの方が綺麗ですが、実は、写真印刷向けのハイエンドプリンターは、ほとんどの機種で顔料インクが採用されています。

染料インクは色が安定するまで時間がかかる

染料インクは乾燥に時間がかかり、シビアな色調整・補正を行うには不向きです。その為、ハイエンドプリンターでは、高品質な顔料インクが採用されています。又、色の表現力が劣らないように、搭載しているインクの色数が多いのが特徴です。例えば、エプソンのPX-5002では9種類のインクを使用します。ブラックだけで三種類もあります。

互換インクは染料タイプが中心

Q : 顔料インク搭載プリンターに、互換インクを使っても大丈夫?

一部の互換インクメーカーでは、顔料インクタイプの互換インクが販売されていますが、大多数の互換インクは、染料インクで作られています。

顔料インク用プリンターに、染料インクで作られた互換インクを使うのは、比較的安全でしょう。逆のパターンは危ないかもしれません。

顔料インクのインクジェットプリンターに染料インクを使用したりその逆の場合は|ヤフー知恵袋

純正インクと染料・顔料が一致している互換インク

プレジールの互換インクなら、純正インクとインク種類を合わせたインクで販売されています。純正インクが染料なら、染料インクを採用。顔料なら、顔料インクを使って作られています。

Q : プレジールの汎用インクカートリッジは染料ですか?顔料ですか?

A : 現在販売中の製品は、純正インクカートリッジと同じく、 「染料インク使用の製品」の互換品には染料を使用し、「顔料インク使用の製品」の互換品には顔料を使用しております。 プレジール

以上、染料インクと顔料インクの違いのまとめでした。近年、インクの研究開発も進み、両者の差は徐々に縮まっているようです。互換インクでも顔料タイプが増えて来ました。