互換インクを使った印刷物は、写真の色合いがおかしかったり、すぐに色あせてしまうといった口コミを見かけます。実際のところはどうなんでしょうか?問題点や対策を調べてみました。

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色あせ対策は、純正インクが優位

純正インクは、染料インク・顔料インク共に、色あせや退色に強いとされています。

エプソンから販売されているのは、高性能インク・つよインクと呼ばれています。又、キャノンの純正インクなら、アルバム保存耐久性300年以上、耐光性約40年、対ガス(オゾン)性約10年〜と、美しさが長持ちする点をアピールしています。

メーカー純正インクは、自社のプリンターで最適な印刷が出来るように研究開発されています。

互換インクメーカーによって差はありますが、やはり純正インクの方が耐久性があるようです。

プリント直後の比較

互換インクを使ってプリントすると、純正インクでプリントしたものに比べて、写真などの発色が劣るとの口コミを見かけます。実際に色合いが大きく違うのでしょうか?

互換インクメーカーの販売サイトには、純正インクと互換インクの印刷比較が載っています。

互換インクメーカー各社色の違い・品質比較

比較結果だけを見てみると、インクナビの場合、印刷直後に大きな変色などの差は見られません。インク革命によると、互換インクメーカーによって差が出るとなっています。互換インクもピンからキリまでありますので、互換インクメーカーによって違いがあるようです。

極端な色の違いはインクが出ていない場合も

カラーバランスが大きく違う場合は、特定の色カートリッジがプリンターに認識されていなかったり、ノズルが詰まっている場合が考えられます。きちんとインクカートリッジが装着されているか確認する。もしくはヘッドクリーニングで改善される場合もあります。

耐久性・経年劣化

互換インクを使ってプリントすると、純正インクでプリントしたものに比べて、色あせや退色が早いといわれていますが、どの位の期間で変色するのでしょう?

一般的には、互換インクでプリントした印刷物は約半年位で色あせや退色が始まるようですが、もちろん、保管方法や互換インクメーカーによってさまざまなので、明確な答えはありません。

ただし、色々な互換インクメーカーのサイトを見ると、長期保存用の書類や写真は、純正インクでのプリントを提案しているところが多いので、互換インクは純正インクに比較すると、早く劣化が起きるのは間違い無いでしょう。

エコリカの耐力インクのように、耐性を考慮した互換インクも開発されています。

変色や退色の対策方法

変色や退色があるのを前提に互換インクを使用する

  1. プリント後は、アルバムやケースなどに保管する
  2. ある程度は劣化すると、割り切って使う
  3. 写真はネットプリントでプリントしてもらう

1.インクジェットプリンターでプリントした印刷物の色が劣化したり色あせたりする原因は、オゾンや光(日光・蛍光灯)にさらされるのが大きな原因です。直射日光などが直接当たらない場所に保管すれば、ある程度は変色が防げます。

2.純正インクに比較して劣化が早い互換インクですが、長期保存を考えない、普段使いのプリントと、割り切って使う事もありでしょう。メールや地図、ちょっとした印刷物は長期保存の必要が無い物が多いです。いざというときも、パソコンにデータがあれば、再度の印刷も簡単です。

3.写真はネットプリントを利用するという選択肢もあるでしょう。以前、インクジェットプリンターの印刷コストを調べた事がありますが、普通の家庭用インクジェットプリンターで、写真年賀はがきを印刷する場合のインク代は、1枚あたり、約11.1円でした。

ネットプリントだと、安いところで、Lサイズで1枚あたり、5円からプリントしてくれるところもあります。

ネットプリントは昔ながらの銀塩写真プリントなので、一般的な耐久性は抜群です。

コスト優先か?品質優先か?

互換インクを使う事によって、プリントコストは大幅に下がりますので、ある程度の割り切りも必要かもしれません。利用シーンや印刷頻度によって、コストか品質のどちらを優先するかを、よく検討してみたいところです。

(2017年1月追記)

実際に互換インクを購入して、変色や退色の具合を調査してみました。イマドキの互換インクは普段使いのプリントなら特に問題ないようです。詳しくは以下のエントリーをご覧くださいませ。

(おわり)